秘密結社Ladybirdと僕の6日間

どーもBJRYOです






今回紹介するのはこちら




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喜多川泰著 『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』です




将来のことで不安になっている高校生。

とりあえずという気持ちなのに就職活動に追われている大学生。

そして、自分との約束を守ることができないと感じている全ての方にお薦めできる本です。



発想の転換が人生の質を変えるかもしれません。



あらすじと紹介




~あらすじ~

主人公桜山颯太(そうた)は、突出した才能がありながらもスポーツや勉強を中途半端にしかこなさず、怠けた日々を送っていました。
夏休みのある日、移動中に低血圧で倒れ目が覚めると知らないバーにいました。”Ladybird”という名のそのバーには、見知らぬ6人の大人がおり颯太を看病してくれていたのです。
時の因果か偶然か出会ったその大人たちとの6日間は、颯太にとって決して忘れることのない出会いになり、新たな世界を垣間見ることになります。
颯太と共にあなたも見てみませんか?





というのがざっくりとしたあらすじです。


喜多川泰さんと言えば以前「株式会社タイムカプセル社」という本を紹介しました。
僕が好きでずっと読んでいる作家さんです。


これまでも数々の本で、今まで考えもしなかった新しい視点で人生を見つめるきっかけをくれた方です。
「上京物語」という本で受けた衝撃は今でも忘れていません。


読書という行為は、読書のための知識を先に知っておかなければ、自らを自分の望む場所とは全く違う場所に運んでしまうものだということを学びました。
良い所悪い所がもちろんあります。

しかし、自分が変わるきっかけや重い腰を上げるきっかけにできることは間違いありません。
テレビやYoutubeなどの動画を見ることも何かのきっかけになります。テレビで輝く何かを見て夢や目標ができた方も当然いらっしゃると思います。
ですが、こういった動画は情報量が多く、膨大な時間の中でのほんの一部分の成功場面だけを流しているという側面もあります。

その裏にある本人たちの血の滲むような努力を視聴者は深く知ることができず、楽しい部分だけに憧れて軽視してしまうことも避けられません。
いざ自分が挑戦してみると思うようにいかず、自信を失ったりできる人を羨み妬んだり、動画を見て時間は過ぎても自分の中の不安は一切解消されていない。という方も沢山いらっしゃるんじゃないでしょうか。


本に描かれている物語は、大半がある一人の人間の人生です。
そこには成功だけではなく、テレビや動画では見られない目を覆いたくなるような裏の部分まで詳細に描かれています。

自分とは違う人の人生を見ることで、多くの学びと教訓を得ることができます。


それを踏まえて紹介していきましょう。



自分との約束




Ladybirdというバーにいた6人の大人たちは、全員がそれぞれの世界で誰もが羨むような成功を収めた大人たちでした。
将来の夢や目標もなく中途半端な毎日を漫然と生きていた颯太は、この話に興味を抱き”何故成功を収めることができたのか”ということを教わります。


元々Ladybirdという秘密結社を結成させたのは、今ここにいない7人目となるある一人の男でした。
6人が高校生の時に「一人の力では持ち上げられないものも、7人が力を合わせることで持ち上げることができる。おれたちでおれたちでしか持ち上げられないものを持ち上げる秘密結社を作ろう!」と提案され出来た組織でした。


30年経った今、7人は[女優・建築会社社長・大手銀行の支店長・小説家・自社ブランドを持つ世界的デザイナー・読書ソムリエ・映画監督]となっていました。



とここで一つ読んでくださっているあなたに質問です。
この秘密結社Ladybirdの7人は、どうやって成功を手にしたと思いますか?

先を読まず少し考えてみてください。







では行きましょう。



颯太は”何故成功を収めることができたのか”という問いにこう持論を展開しました。


まずこの中で誰か一人でも世に出てしまえば、それぞれがそれぞれを紹介し合う形で規模を拡大することができる。仮に女優として名前が売れた人がいたとすると、衣装としてデザイナーの服を着ることでそのブランドやデザイナーを世間に認知させられる。
無名の小説家の本を読んでいるとどこかの媒体で発言することで、その本の存在は世間に知られる。

映画監督はその女優を起用することで動員が増え、その脚本は小説家が書けばよい。読書ソムリエは女優さんの紹介で仕事を増やし、売れた小説家の本をいち早くお薦めすることができるようになる。

こうして各々が少しずつ有名になった後は、家を建てたりなどの建築関係をすべて建築会社へ紹介できるようになる。そしてあらゆる事業の資金などの運用や融資は支店長が一任される。



こういった繋がりを通してそれぞれが今の成功を収めたのだと颯太は考えた。



しかし、大人たちの解答は「違う、そうではない。」でした。



ここにいる大人たちも、結成当初そして大学一年生の時に再会するまで、颯太と同じような成功像を思い描いていました。
けれど、言いだしっぺである男と、後に建築会社の社長になる男によって考えを改めさせられたのでした。

この二人はお互い対照的な学力を持っていました。
しかし、馬鹿だと思っていた男は、死に物狂いで勉強して難関大学の建築学科へと進学し、秀才だった男は、自らの夢のために映画の専門学校へと進学していたのです。


この2人の本気で夢を叶えようという姿勢を目の当たりにした残りの5人は、それまで授業やバイト、サークル活動という大学生らしい大学生として、忙しいと口にしていた日々を振り返り、これではいけないと思い直します。



この物語の中で著者は、”人は他人との約束は守れるが、自分との約束を守ることがなかなかできない”と仕事と夢を表現しました。


仕事は言ってみれば他人との約束です。
決められた時間に出社し、決められた道具で与えられた仕事をこなす。大部分は雇用主との約束事を守ることで成り立っています。


けれども自分の夢には他人との約束は介入する余地が無く、そのすべてが自分との約束なんです。
しかし自分との約束になった途端に人は約束を守れなくなる。
「~時に毎日起きよう」「毎日筋トレしよう」「1日少しずつでも継続してやろう」このような約束を守れなかった経験は誰もがしていると思います。



そこでLadybirdの言いだしっぺの男はこう言います。

確かに、
楽して輝ける場所に行きたいと思う気持ちはわかる
けど夢っていうのは、
叶えた後の方が長くて大変なんだ

誰かに連れて行ってもらったその場所にいるのは
そこに立つに相応しい実力者だけなんだ
その時はそこに立てるかもしれないけど
立ち続けることは不可能だ

いいかおれたちは
一人でも持ち上げられるものを7人で持ち上げようとしてるんじゃない
一人ひとりが自分の目標とするものを持ち上げられるようになってから
それでも一人の力では持ち上げられないものを持ち上げるために
この秘密結社を作っているんだ




現代ではSNSの普及によって人と人との繋がりが広がり続けています。
高校生や大学生でも繋がりだからと連絡先の交換をしている。

しかしどんなに繋がりで新たな場所に連れて行ってもらったとしても、結局は個人の魅力や力を育む努力がなければその場所に立ち続けることはできないんです。

アイドルがグループを卒業した途端にテレビで見なくなってしまうのと形は違えど似ているかもしれません。

アイドル時代は他人との約束、マネージャーや事務所の方針、現場の大人たちとの約束を守ることは出来ました。しかし、卒業して個人になってしまうと今度は自分との約束になり、今までグループとして持ち上げていたものを一人で持ち上げられると思ってしまい、本来はグループに所属していた時以上に努力をしなければならないのに、それを怠ってしまうからその舞台に立てなくなっていく。

そんな風に見ることもできますね。




では、この7人の大人たちはどのようにして成功を収めたのか!


それは、



自分との約束である夢を
他人との約束にしたから




なんです。




何を言っているのかわかりますか?


つまり秘密結社Ladybirdを結成することで、本来ならば自分との約束になる夢や目標を共有し、「~も本気でやっているから自分も本気で~しないといけない」という想いになった。

ということなんです。
「しないといけない」という部分は、「しないと置いて行かれる」とか「しないと気まずい」でも何とでも言えますが、大事なのは色々な人との繋がりを維持できる、対等にお話しができる、魅力的な自分であり続ける努力をし続けるということです。



この物語では、大きな成功を手に入れた6人の大人たちは、言いだしっぺの男から更なる目的地へ辿り着く為の、考え方を180度変換しなければならない提案を受けます。


その提案は読んでみて確認してください。

夢のようで現実的なこの物語は、誰かの何かのきっかけになるのではないかなと思います。
興味のある方は是非読んでみてください。



それでは、
BAR Ladybirdでお待ちしております・・・。



感想





ということでいかがでしたでしょうか!
喜多川泰著 『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』でした。


精神論的な要素があることは確かです。
他人との約束にしたところで、自分との約束を守れるようになるとは限りません。


しかしBJは読んだことで少しやる気になりました。
塵も積もれば山となる理論です(笑)


これがまた単なる知識で終わらないことを願いながら、
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
この本があなたの人生を変える一冊になりますように。





以上BJRYOでした




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